ブレインズ・タイムス第48号


ベトナムのバッチャン焼き

バッチャン器


 センスの良い手作り雑貨や手芸品が手軽に買えるとあって、買い物好きの女性に人気のベトナム。 私も行ってみたい、と憧れているのですが、友人がお土産に送ってくれたのが、このバッチャン焼きの器。
バッチャンというのは地名で、ハノイから車で1時間位の水田地帯の中にある陶磁器の村だそう。 「セラドングリーン」と呼ばれる青磁や、素朴で伸びやかな絵付けの器などの穏やかな感じが、「なごみ」を求める今の日本人の志向にあっていると思います。

お勧めのサイト

 オランダ国際球根協会

    http://www.kyukon.ne.jp/

 オランダでは、総計でおよそ100億個の球根が生産され、その4分の3が輸出されている(1997年実績)とこのサイトで知りました。
 百合、水仙、ヒヤシンス、スノードロップ、クロッカス、ムスカリ、グラジオラス、ダリア、アイリス、アネモネ、と球根植物にはきれいな花が多い上、栽培が簡単なことも魅力。最近では年間を通していつでも花を咲かせることが可能な品種が増えてきているそうだ。
このサイトで知ったコツを3点。

●スイセン、クロッカスなどの秋植えの球根は、花芽を発達させるために低温下での「休眠」期間が必要。そのため、地中の温度が9-10度以下になり、初霜が地面を覆う前に植えなければならない。
●オランダのフラワーデコレーションでは、茎を切らずに球根を見せる形で器に入れるナチュラル志向のアレンジに人気が出てきている。このときは球根が水に浸からないよう、浅く水を張るのがポイント。
●チューリップは切ったあとも茎が伸びるが、花首の下に針で小さく穴をあけておくと、あまり伸びない。

Anna's Ginger Thins

Ginger thins


 インテリア製品を中心に北欧に注目が集まってきている。自然素材を大切にすること、家庭的なこと、デザインがよいことなどが魅力的だが、食品にもよい商品がある。紹介するのは、Anna’s Ginger Thinsというサクサクした歯ざわりの薄いビスケット。「ストックホルムのAnnaおばあちゃんが、1929年に小さなショップを開いたのが始まり、今も昔のままのレシピで作っている」という素朴な味わいのビスケット。甘さは控えめ。ジンジャーの他に、オレンジ、レモン、アーモンド等もあり、輸入元の宝商事では、アイスクリームのトッピングにもと勧めている。

ふくろう

 映画「ハリーポッター」のハリーのペット「白ふくろう」は素晴らしくきれいな白ふくろうでした。ふくろうは、生態系の頂点にいる猛禽類の一種として、自然保護のシンボル的な存在ですが、ヨーロッパでは、ギリシャの女神アテネ、ローマの女神ミネルヴァの象徴として用いられる鳥で、知恵と芸術をつかさどる女神。そのため、大学や学術関係団体のシンボル・マークに使われたり、書斎周りの置物などのグッズもたくさん作られています。
 日本でも、河出文庫がシンボル・マークとして使っているほか、室蘭工業大学が北海道にしか生息しない「シマふくろう」をシンボル・マークとしています。室蘭工業大学のシンボル・マーク制定のいきさつについては、同大学附属図書館司書の山下敏明さんが、楽しい話をサイトに書いています。(http://kamuy.elec.muroran-it.ac.jp/owl/symbolmark.html)
 同じサイトの中には、山下さんが書かれた、同大学のアジア各国の留学生達との会話から始まった、ふくろうをめぐる各国のイメージの差についてのテキストもあり、こちらも興味深い内容です。
「フクロウ」に持つイメージは、国あるいは文化圏によって、大雑把に言って、吉凶の二つに分かれるようで、それは、フクロウが持つ諸能力、風貌を、どう見るかにかかっているようだ、というのが山下さんの考えです。暗闇の中でも物が良く見えるという能力について言えば、これを超自然的な優れた能力と思える側の人間にとっては、強さとか、目出度さ、と理解して、「吉鳥」のイメージを抱くし、一方、不気味と見る側の人間には、薄気味の悪い「凶鳥」とのイメージを抱くということになる。国ごとに見ると、インドネシアでは、フクロウを、Burung Hantu ブルン=鳥、ハンツ=お化けで、即ち凶鳥のイメージ。マレーシアやフィリピン、バングラデッシュでも凶鳥視文化圏のよう。しかし、インドではフクロウは「商売の神様」で、福を招(よ)ぶ鳥とされているそうです。
このように見ていくと、雪のように白い白ふくろうは、少年魔法使いのハリーになんともぴったりなペットに思えてきます。


2002年03月10日(平成14年) 発行

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