ブレインズ・タイムス第41号


エコで変わるエゴ

 ゴミは、自分のところから捨てても地球上からなくなるわけではない、と知ってしまった現在、私のまわりでも、使いきってから捨てることと、ゴミの行方に気を配ることを始めた人が、確実に増えてきています。自分さえ(自国、と変換も可能..)気楽で快適ならいいや、というエゴが、エコを考えることで変わっていくのではないでしょうか?
 さらに子供にとってエコを考えるということは、自分の行動の後始末をする、という意識を身につけることにも繋がると考えられるので、エコ教育は重要だと感じています。

タータン大好き

 タータンチェックが目につくこの秋冬。スコットランドの伝統的な衣服であるキルトの織り模様がこのタータンだが、歴史をたどってみると、すでに帝政ローマ時代には、中央ヨーロッパのケルトたちがタータンに近い模様の生地を織って肩に羽織っていたという。スコットランドのキルトは元は大きな一枚布をひだ状にたたんで腰に巻いて紐で止める、男性が日常に着ていたもの。スコットランドのクラン(一族)はそれぞれに固有のタータンを持っていたが、これは地方ごとに生活圏で入手できる染料を使っていたために色が限定されていたのが、クランの発達と共に、タータンが身分を表すようになり、より複雑に発展していった、と考えられている。
 このようにタータンはクランに帰属するもののため規制が強く、かつては女性が身につけるタータンはマントのような被り物に限定されていたのだが、その後、シルクのタータンも作られるようになったし、スコットランド人以外が様々なタータンを着ることも問題にならなくなった、さらに、色のバリエーションも豊富になった、といっても、現在でもタータンの色柄は、ひとつずつ名前をつけて登録がされているものだ。
 Scottish Tartan Societyによるサイト
<http://www.tartans.scotland.net/>には、tartan indexがあり、名前からタータン(柄)を見ることが出来るのだが、その数は膨大。試しにタータンの中でも有名な Stewartを見てみると47種もあった。さらにRoyal Family の Royal Stewartが11種もあった。

白地のRoyal Stewart Royal Family

白地のRoyal Stewart Royal Family Tartan


 このようにタータンは同じ名前でも多くの発展形があるのだが、大きくはエンシェントとモダンの2種類があり、エンシェントは古い時代の天然色素で染められていたキルトのため淡い色合い、一方、モダンは合成の色素が使われるようになってからのため鮮明な色合いになっている。
 現在もスコットランドでは結婚式などの公式行事でキルトが着用されるが、家族が同じタータンの生地を着る場合と、それぞれが異なるタータンを着る場合があるという。それは、タータンは母方からも父方からも受け継がれるもののために、家族の誰かが祖父のタータンを身につけ、誰かは祖母のタータンを身につけたりするためなのだそうだ。


BURBERRYの今シーズンのマフラー

BURBERRYの今シーズンのマフラー
長方形の長い辺にフリンジがついているところが、なんともいい。やわらかな色合いもなかなかいい。

お勧めのサイト

 新しい感覚のタータン・デザイナー、アニ―・スチュアートのエジンバラの店のサイト
   http://www.anta.co.uk/

 英王室御用達のタータン織り師 Donald and Fionna Fraser Studio のサイト
   http://www.tartanunique.com/

ブランドうんちく講座   Cadbury キャドバリー

 1824年John Cadburyが開店した食料品雑貨店から、チョコレートやココアの製造を始め、現在は英国の大手食品メーカーの名前。1853年にVictoria女王によって英国王室御用達商となる。1969年に清涼飲料メーカーのSchweppes Ltd.と合併し、その後もベルギーやフランスの食品メーカーを傘下に入れている。
 現在、子供たちに人気のあるお菓子は、1998年から日本でも販売されているYOWIE(ヤウイ)。ヤウイは、プラスティック製の組み立て式キャラクターが内部に入っているタマゴ形のチョコレート(玩具菓子)。YOWIEは日本語の「おーい」とか「わーい」という意味の感嘆詞で、この商品のキャラクターたちの総称。
 メインキャラクターのヤウイ6種(DITTY,RUMBLE,NAP,SQUISH, BOOF,CRAG)は自然環境を領域ごとに守り、環境破壊の悪者GRAMKINS(グラムキンズ)6種と戦う。その他に自然界に生息する動物(生物)が160種類以上というのがヤウイの世界。先行販売されたオーストラリアをはじめ、各国でヤウイのキャラクターが受け、中身の動物達とともに、コレクターが現れる程の人気となった。


2000年10月30日(平成12年) 発行

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