ブレインズ・タイムス第38号


ブランドうんちく講座
   Vivienne Westwood  ヴィヴィアン・ウエストウッド

 パンクやボンデージなどロンドンのストリートファッションと、英国の伝統をミックスして、独自のファッションを作るデザイナー。
コレクションの舞台でモデルのナオミ・キャンベルが転んだという厚底ブーツは、日本の女のこたちの厚底にひけを取らないツワモノ。
ヴィヴィアンは、ハイヒールはセクシー! と厚底のハイヒールを作りつづけている。
 以下はヴィヴィアンの経歴、エピソードがヴィヴィアンの世界を解き明かしてくれる。

エピソード

フレグランスの広告

ヴィヴィアン・ウエストウッドの
フレグランスの広告、
ラファエロ「キリストの変容」を
アレンジしたようなビジュアル。


1. 若い頃は収入を得るため教師をしていたが、嫌々だったらしい。
2. 20代前半でダンス上手なMr.Westwoodと結婚、出産、離婚。
3. その後のパートナー、マルコムと出会い、出産。
4. 1971年、マルコムたちと「Let it Rock at Paradise Garage」を開店。この頃ヴィヴィアンが始めたヘアスタイルがパンクスのトレードマークになる。デイビッド・ボウイのヘアもこれを真似たものという逸話がある。
5. 1972年「Too Fast to Live, Too Young to Die」と店名を変更。
6. 1974年に店を閉め、「SEX」の名で再び店を開く。
7. その後も、店を閉めては、店名を新たに店を作リ続ける。1976「Seditionaries」、この頃、パンクロックバンド『SEX PISTOLS』をプロデュース。1979年「World's End」。
8. 絵画好きでアンティック好き。服作りは古着をほどいて学んだという。
9. コンセプトはマルコムが主導し、お針子的だったヴィヴィアンの転機は1979年頃、クラブ発信の流行ニュー・ロマンティックスの流れに乗って作ったパイレーツ・コレクション。このとき歴史的衣装の構成とカットをみごとに再現し、デザイナーの仲間入りをしたとされる。この頃にマルコムと離別。
10. 現在は「 Anglomanie 」(アングロマニア・英国狂) などの4つのレーベルを持ち、王室を象徴する orb(オーヴ)をロゴに使い、ツイードやタータンチェックなど伝統的な英国服地を好んで使う。1992年に女王から勲章を受けているが、orbのデザインは、王室をパロディーにしてしまうというパンク的意味合いもあるらしい。
日本にある直営店は、日比谷ツインタワービル1Fなど。

お勧めのサイト

http://www.harristweed.org/
こちらは生真面目にorbをロゴマークにしているハリスツイードのサイト。
英国王室御用達。サイトにはハリスツイードの歴史や産地の地図、布の生産工程、おまけにdesktop patternsとして布地のパターンをダウンロードできたり、かわいいgamesも用意されている。

orb について:天体、球体、眼球、円、軌道等の意味があり、王位を象徴する宝珠も意味する。

orbマーク

ハリスツイードのジャケットについている
orbマーク


2000年3月30日(平成12年) 発行

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