ブレインズ・タイムス第32号


会話

 日ごろ、ラパンアジルでは何かのテ−マで数人の方々に集まっていただき、話を伺う機会があります。 『アイスクリ−ム』では、日頃、アイスクリ−ムについて感じているうっぷんを色々聞かせていただいたり、『文具』では、オフィスユースの文具についていろいろと...先日は高校生に集まってもらいました。そのにぎやかなことといったら、テ−ブルのこちら半分とあちら側で会話が分断されていたり、その場に不在の友人の嗜好が語られたり...でも、我がもの顔に見える高校生も、話している場の雰囲気や、人の反応には結構、敏感のようです。特に友達に対しては細かな心配りが行なわれて、「自分の意見を主張をする」などという危険は冒さず、場のム−ドで会話しているようです。日本語の構造、「○○が◇◇でない」のように言葉の最後にならないと文意を確定することが出来ない構造を利用して、語尾を濁らせて、相手のとり方によってどちらの意味にもとれるように話したり、相手の反応によって語尾を変えたり、つけ加えたりするのです。 実は、この話し方、「おばさん」会話にもよく出てくるやり方です。かつて『PTAの会合等はこの話法に限る』と言った人もいました。

山葵 わさび

学名:ワサビ・ジャポニカ。早春に白い可憐な花が咲く、日本原産のアブラナ科植物。
 春先に気をつけていると、八百屋さんで花山葵(花つきの茎部分)を売っていることがあります。これをサッとゆがくか、番茶をかけ、適当な大きさに切っておひたしで食べるとおいしい!
お勧めの方法は、まず塩をふって軽くもんだあと、熱湯または番茶をかけ、そのまますぐに密封容器に入れて、自然に2〜3時間冷ますという方法です。時間をかけて茹でたりすると、苦味が出て辛味が抜けてしまい、おいしくありません。
この花山葵をお茶漬けと一緒に食べると、本当に早春の清洌な味わいがします。
さて、すりおろして食べる部分は地下茎。私たち日本人は、わさびの辛みがなければ寿司は腑抜な味になってしまう、と感じるのですが、欧米人など慣れない人にとっては目鼻にツーンとくる、辛い食べ物。防腐・殺菌力が強く、ビタミンCが豊富なので、刺し身や寿司とともに食べることは、非常に理にかなっているといわれます。

生わさびを手に入れたら  わさびの辛さは揮発性が強いので、おろしたてを味わうのが第一。また、細かくおろす程、細胞が破壊され辛みが増します。おろし金は、金物(銅に錫メッキのものや、ステンレス製)は目が細かく、陶製は目が粗くおろせます。そして、最も良いとされるのが鮫皮製。これを使うと、「わさびはすると思うな、練ると思え」といわれるような、ねっとりした粘りと、強い辛みが生まれます。

1998年3月10日(平成10年) 発行

第31号   一覧へ戻る   第33号


top

Copyright (C) by LapinAgile