ブレインズ・タイムス第25号


キャラクター考

 話題のニューヒーロー「ペプシマン」。登場以来、CM調査で好感度ナンバー1を獲得したり、CMソングが発売され、ベルファーレで連日流れたり、さらには人気家庭用ゲームソフトに登場するという異例の人気。 この「ペプシマン」登場の裏には若者の間でのキャラクターブームがあるようです。
数年周期でやって来るキャラクターブーム。振り返ると、70年代後半〜80年代前半はサンリオキャラクターブーム。 女子小学生は身のまわりをサンリオキャラクターにかこまれた夢の国にするためファンシーショップに行きました。 80年代後半はアメリカとヨーロッパのキャラクターブーム。女子高性の鞄の中は「ソニープラザ」で買ったものがいっぱい。 そして今回は20代前半の男女が中心になった、こだわりのアメリカンキャラクターブーム。女の子は小学生でサンリオ、高校生でソニプラに嵌った生粋のキャラクター好き。 男の子はこだわり=格好いいコトという思考で、キャラクターの中でもマニアックなアメキャラにたどり着いたよう。 彼らの背後には、アメキャラコレクターが多い彼らのカリスマ(ミュージシャンやデザイナー)の影響もあるよう。 そして今回のブームの中心はオモチャ。ひとり暮らし年齢になった彼らが文具から範囲を広げ、インテリアにもなるおもちゃに行き着いたようです。 実用性はなくても持っているだけで生活を楽しくしてくれるモノ達。こうしたオモチャを置いているショップではアメリカン・ムービー、コミックス、食品会社のキャラクターを始め、 マクドナルドのお子様セットのおまけ「ハッピーミール」や、子供の頃に食べた「ペッツ」までもコレクターアイテムとして人気。こうした中、本場アメリカに行って、おもちゃを買って来ることが、ある種のステータスにもなっています。 また「スターウォーズ」、「猿の惑星」、「スヌーピー」などのキャラクターTシャツも大人気。 それぞれの作品の主人公より、グロテスクな容姿や個性的な性格の悪役脇役の方に人気があるのも、好きなキャラクターを自分なりのこだわりで選ぶという今回のブームらしいところです。

ブランドうんちく講座   Royal Delft ロイヤルデルフト

 オランダPorceleyne Fles 製の陶磁器。1653年開窯、1903年にオランダ王室よりRoyalの名を冠することを許された。 素焼きの陶器に白い錫釉(しゃくゆう)をかけ、鮮やかなブルーの模様を手描きし、再度焼きを加える手法で作られる。 「ブルーデルフト」など美しいブルーの模様が好まれ、各国王室をはじめ世界中に愛用者がいる。
 同じくRoyalと冠されたRoyal Doultonの方は英国の陶磁器メーカーで、1815年創業。1887年にVictoria女王より、ナイトの称号を賜り、1901年にEdward 7世からRoyalを冠することを許されている。

1996年9月10日(平成8年) 発行

第22号   一覧へ戻る   第26号


top

Copyright (C) by LapinAgile