味辞典

食品添加物

食品添加物には化学反応により合成された「化学的合成品の添加物」と植物や動物の組織、微生物の代謝産物、鉱物などの天然者を原料とし、抽出・発酵・酵素反応などにより作られた「天然添加物」があり、その定義は「食品の製造過程において使用されるもの又は、食品の加工・保存の目的で食品に添加・混和・湿潤その他の方法により使用されるもの」とされる。

 法的な規制及び使用基準
食品の成分規格、添加物の使用基準を設定(食品衛生法第7条)し、その基準に合った製造・加工を行なわなければならず、天然香料以外の食品添加物は厚生大臣が食品衛生調査会に諮問し、安全性が見とめられた答申を踏まえて、食品添加物の指定を行なう。
 使用基準については様々な毒性試験を行ない、動物が一生食べ続けても毒性が現れない上限の投与量(無毒性量)に安全係数(1/100)をかけて算出し、これを人に対して安全な量(一日摂取許容量=ADI)を決め、このレベルを超えない様に基準の設定を行なっている。

 食品添加物の用途別分類
食品添加物は使用目的、用途により約1400種類ほどある。分類としては甘味料、酸味料、苦味料、Lグルタミン酸などの調味料といった味そのものの添加剤や、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防ばい剤、ガムベース、酵素、光沢剤、乳化剤、製造用剤(豆腐用凝固材、かん水など)の他、Lメントール、シンナミルアルコールなどの香料がある。
これらの添加物の内、苦味料、酵素、光沢剤については全て天然添加物であり、逆に発色剤、漂白剤、防ばい剤については、全て合成添加物である。
 
 
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